パワーリフト付き
2025.12.16
【プロ解説】中古トラック・ハイエースの「パワーゲート(パワーリフト)」種類別選び方!平ボディ・箱車・バンの違いも解説

物流業界において、ドライバー不足や労働時間規制への対応は、もはや一時的な課題ではなく「永続的なテーマ」となりました。
いわゆる「2024年問題」の施行以降、現場では「いかに労力を減らし、効率よく配送するか」が企業の生存戦略そのものになっています。
- 「手積みの仕事はドライバーが集まらない」
- 「女性やシニア層の力を借りないと現場が回らない」
- 「住宅街や高さ制限のある場所へ配送したい」
こうした背景から、昇降機付きの車両は、「あると便利な装備」から「採用と業務継続のための必須条件」へと完全にシフトしました。
しかし、いざ中古車を探すと、「跳ね上げ式」「格納式」といった種類の違いや、「トラックとハイエース、どっちのゲート車が良いのか?」という疑問にぶつかるはずです。
そこで今回は、中古車専門店の「グローバルクレスト川越(GC川越)」が、失敗しないパワーゲート(パワーリフト)付き車両の選び方を徹底解説します。
そもそも「パワーゲート」「パワーリフト」とは?呼び名の違いと基礎知識
パワーゲート(パワーリフト)とは、トラックやハイエース等の後部に取り付けられた昇降装置の総称です。重い荷物をボタン一つで地面から荷台の高さまで持ち上げることができ、身体への負担を劇的に軽減します。
行政用語や正式名称では「テールゲートリフター」と呼ばれますが、現場ではメーカーの商品名で呼ばれることも多くあります。
- 極東開発工業: パワーゲート
- 新明和工業: テールゲートリフター(かくの柵、すいちょくゲートなど)
- 日本フルハーフなど: パワーリフト、リフトゲート
- トヨタ車体など: パワーリフト(ハイエース等の純正架装)
中古車市場ではこれらを総称して「パワーゲート」や「ゲート車」と呼ぶのが一般的です。GC川越の在庫リストでは「パワーリフト」として掲載しています。
労働安全衛生規則の改正により、テールゲートリフターを使用して荷役作業を行う者に対し「特別教育」の受講が義務化されています(2024年2月施行)。
現在では、この講習を受けていることがドライバーとして働くための「標準ライセンス」となっています。これからゲート車を導入する場合は、ドライバーの受講状況や、社内での教育体制を必ず確認してください。
まずは「ゲート」の動きを知る!主な3種類の特徴とメリット・デメリット
中古車を探す際、最も重要なのが「ゲートの動き方(種類)」です。
用途に合わないタイプを選んでしまうと、「配送センターのバースに着けられない」「荷物が不安定で危険」といったミスマッチにつながります。
代表的な3つのタイプを比較します。
1. 跳ね上げ式(スイング式・カンチレバー式)
街中で最もよく見かけるタイプです。ゲートの板(プラットホーム)が、ボディの後部ドアの外側に貼り付くように収納されます。
- 特徴: 構造がシンプルで頑丈。比較的故障トラブルが少ない傾向にあります。板の面積を広く取れるため、大きな荷物も乗せやすいのが特徴です。
- メリット: パワーがあるため、重い荷物でも安定して持ち上げやすいタイプが多いです。また、中古市場での流通量が非常に多く、コストパフォーマンスに優れ、選択肢が豊富です。
- デメリット: ゲートを一度下ろさないと、後ろの扉を開けることができません。また、ゲート本体が後ろに出っ張っているため、物流センターのドック(バース)に車両を直付けできないケースが多々あります。
- 向いている用途: 一般貨物輸送、引越し業者、廃棄物収集など(ドック付けを行わない現場)。
2. 格納式(スライド式・アンダーマウント式)
ゲートの板を折りたたみ、荷台の下(シャーシ部分)に収納できるタイプです。新明和工業の「かくの柵」などが有名です。
- 特徴: 収納時はゲートが見えなくなり、通常のバン・トラックと同じように後部作業が可能です。
- メリット: ゲートが邪魔にならないため、配送センターのプラットホームに隙間なく着けることができます。また、ゲートを使わない時は、そのままフォークリフトでの積み込み作業がスムーズに行えます。
- デメリット: 構造が複雑でゲート自体の重量があるため、車両総重量の制限により、最大積載量が減る傾向にあります。また、使うたびに引き出して展開する必要があるため、跳ね上げ式に比べると準備にワンステップ手間がかかります。
- 向いている用途: コンビニ配送、スーパーへの食品配送、カゴ台車を使うルート配送。
3. 垂直昇降式(バーチカル式・垂直ゲート)
ゲートの板が、地面に対して「常に水平」を保ったまま真上に上下するタイプです。後部の柱(レール)に沿ってエレベーターのように動きます。ハイエース等のバンにも採用されることが多いタイプです。
- 特徴: 跳ね上げ式などの場合、動作の過程(特に地面から離れる瞬間)で板の角度が変わることがありますが、垂直式はその傾きを極限まで抑えています。
- メリット: 荷物が安定するため、揺れや傾きに弱い荷物を運ぶのに最適です。また、板を後ろに大きく振り出す動作(アームの動き)がないため、比較的狭いスペースでも作業しやすい利点があります。
- デメリット: 後ろにレールがある構造上、荷台の入り口の幅が少し狭くなることがあります。
- 向いている用途: 精密機器(コピー機・サーバー)、ガスボンベ、オートバイ、ピアノ、ガラス製品など、「倒れたり転がったりすると危険なもの」の運搬。
「平ボディ」vs「アルミバン」vs「ハイエース」ゲート車はどれを選ぶべき?
ゲートの種類が決まったら、次は「ボディ形状」との組み合わせです。
GC川越では、「トラック(平ボディ・アルミバン)」だけでなく、「ハイエース等のワンボックスバン」のパワーリフト付きも取り扱っております。(※時期により在庫がない場合もございます)
それぞれの「中古車×パワーゲート」の活用シーンを見ていきましょう。
1. 平ボディ(トラック)× パワーゲート
屋根のないオープンな荷台を持つ、いわゆる普通のトラックに昇降機がついたタイプです。
- 最大のメリット: 高さ制限がないことです。背の高い機械や、植木、看板など、箱車には入らない荷物も積載可能です。また、ゲートで積み込めない重量物は、上からクレーンで積むという使い分けができます。
- こんな現場におすすめ:
- 建材・資材運搬。現場にフォークリフトがない場合でも、ゲートを使って一人で降ろすことができます。
- 農機具・バイク輸送。特に「垂直ゲート」との相性が良く、トラクターやバイクを安全に積載するのに適しています。
- ボンベ類配送。プロパンガス等の配送車では、転がり防止のために垂直ゲート付きの平ボディ(または低床車)が多く採用されています。
- 注意点: 雨に濡れてはいけない荷物を運ぶ場合は、シート掛けが必要です。
2. アルミバン(箱車・ドライバン)× パワーゲート
密閉されたアルミ製の箱を搭載したトラックです。物流業界で最も需要が高い組み合わせの一つです。
- 最大のメリット: 大容量かつ天候を選ばない品質管理です。雨、風、直射日光、埃から荷物を守ります。お客様の大切な商品を運ぶ場合、品質管理の観点から推奨されるのはアルミバンです。
- こんな現場におすすめ:
- カゴ台車配送(ロールボックスパレット)。食品や日用品をカゴ車のままゲートに乗せ、そのまま奥まで押し込む。このスタイルには「格納式ゲート付きのアルミバン」が最適解の一つです。
- 引越し・家財配送。家具や家電を雨に濡らさず運べます。
- イベント・音響機材。フライトケースに入った重い機材を安全に運搬できます。
- 注意点: 箱の寸法が決まっているため、それ以上の高さ・幅の荷物は物理的に積めません。
3. ハイエース・キャラバン(ワンボックスバン)× パワーリフト
トラックではなく、商用ワンボックスバンの後部にリフトが付いたタイプです。GC川越でも人気の高いジャンルです。
- 最大のメリット: 圧倒的な機動力とコンパクトさです。トラックでは入れない住宅街の狭い路地や、高さ制限のある地下駐車場(※ハイルーフ車は要注意)にも進入できるケースが多いです。また、普通免許で運転できる安心感も大きな魅力です。
- こんな現場におすすめ:
- 都市部への小口配送・個人宅への宅配業務。駐車スペースが限られる場所での積み降ろしに威力を発揮します。
- 精密機器・コピー機のメンテナンス。オフィスビルの地下搬入口や、店舗の入り口付近まで車両を寄せることができます。
- バイク・重量物の運搬。趣味の大型バイクや、重い機械類を個人で運びたい方にも選ばれています。
- 注意点: トラックに比べて、リフト自体の最大荷重(持ち上げられる重さ)が小さく設定されている場合が多いため、仕様をよく確認してください。
中古車選びで失敗しない!共通のチェックポイント
「中古のパワーゲート車は壊れやすいのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。確かに、可動部が多い分、メンテナンスは重要です。
GC川越のプロのスタッフは、仕入れ時に以下のポイントを厳しくチェックしています。お客様ご自身で現車確認をする際も、ここを重点的に見てください。
1. 動作スピードと異音(油圧シリンダー)
ゲートを実際に動かしてみます。
- 「ウィーン」というモーター音が異常に大きくないか?
- 上がるスピード、下がるスピードが極端に遅くないか?
- シリンダー部分から油漏れ(オイル滲み)がないか?
これらに不具合があると、購入後にポンプ交換やモーター交換など、高額な修理費がかかるリスクがあります。
2. リモコンとスイッチの有無
作業効率を大きく左右するのがスイッチ類です。
- メインスイッチ: 運転席内にある電源スイッチ。
- ボディ横のスイッチ: 車の外で操作するボタン。
- 手元リモコン: ゲートに乗ったまま操作できるリモコン。
特にワンマン配送(一人での作業)の場合、「有線リモコン」または「ラジコン(無線リモコン)」があると作業効率が段違いです。これがないと、いちいち荷台から降りて操作しなければならないケースがあります。
3. 最大積載量の確認(最重要事項)
パワーゲートは数百キロの重量がある鉄の塊です。
そのため、同じサイズの車両でも、ゲートが付いている車両は、付いていない車両に比べて「最大積載量が減らされている(減トン)」ことが一般的です。
「2トン車だと思って買ったら、車検証上の積載量は1.6トンしかなかった」というケースや、ハイエースでも「通常は1000kg積みだが、リフト付きのため850kg積みになっている」といったケースは珍しくありません。仕事で必要な積載量が確保できているか、必ず車検証を確認してください。
GC川越なら、用途に合わせた「パワーリフト付き中古車」が見つかります
ここまで解説した通り、一口に「パワーゲート付き」と言っても、ゲートの種類やボディの形状によって、得意な仕事は全く異なります。
- 小回りと機動力を重視するなら、「ハイエース × パワーリフト」
- カゴ台車でルート配送するなら、「アルミバン × 格納ゲート」
- 背の高い資材を運ぶなら、「平ボディ × 跳ね上げゲート(または垂直)」
グローバルクレスト川越では、冷蔵冷凍車だけでなく、こうした常温のトラック・バンのパワーリフト付き車両も豊富に取り扱っております。
当店の在庫車は、プロの整備士がゲートの動作確認を徹底して行っており、納車後すぐに現場で活躍できる状態です。
「自分の仕事にはどのタイプが良いのか?」
「予算内で買えるゲート車はあるか?」
迷われている方は、ぜひ在庫リストをご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。
▼ 現在の「パワーリフト(パワーゲート)」付き在庫一覧はこちら
お探しの仕様(例:「ハイエースのリフト付きが欲しい」など)の在庫がない場合も、独自のネットワークでお探しできる場合があります。まずはGC川越までご相談ください。
まとめ:持続可能な物流へ!最適なゲート車で効率アップを
物流の新時代において、ドライバーの負担を減らす「省力化」は、企業の存続に関わる重要事項です。パワーゲート付きの中古バンやトラックは、まさにそのための有効な投資です。
- 用途に合わせて「ゲートの種類(跳ね上げ・格納・垂直)」を選ぶ。
- 荷物に合わせて「ボディ(平ボディ・アルミバン・ハイエース)」を選ぶ。
- 信頼できる専門店で「動作確認済み・積載量確認済み」の車両を選ぶ。
この3つのポイントを押さえれば、あなたのビジネスを加速させる最高の相棒が見つかるはずです。
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